名古屋で娘を三人持ったら破産する、と言われていました。
名古屋では娘の嫁入り支度に多額のお金を掛ける風習があり、テレビでも名古屋の嫁入りを 取り上げたドラマが放映されたこともあります。 実際に名古屋市では娘を三人持てば親が破産するほどに娘の嫁入り支度にお金を掛ける のかといえば、まんざら嘘ではありません。 名古屋市では春や秋の結婚シーズンになると嫁入り道具を満載したトラックを見かけますが、 家具を積んだトラックが1台、家電製品を積んだトラック1台の計2台という嫁入り道具の 量はごく普通です。 最近の調査でも娘の嫁入りに親が掛ける費用は名古屋市がトップだそうです。
ただ最近では昔ほど嫁入り道具にお金を掛けるという事は無くなっています。 その理由は単純に、多くの家具を購入しても昔ほど大きな家を用意できないので 置き場が無いからでしょう。 結婚後にマンションに住む人も増えていますので、部屋数の少ないマンションでは大きな 家具を持ち込んでも邪魔になってしまいます。 ですので用意する嫁入り道具は最小限にして、その代わり娘にお金を渡して自分で 必要なものは購入してもらうのが一般的となってきました。 また名古屋市では結婚式当日、花嫁が自宅を出る時に近所の人を集めてお菓子を撒く風習が ありましたがこれも最近ではあまり行われなくなりました。 ただその名残として花嫁の両親が近所に袋詰にしたお菓子を配る事はあります。 今の時代では名古屋の嫁入りも昔ほど派手ではなくなってきましたので、近い将来には 「名古屋の嫁入り」も昔の笑い話のようになってしまうのかもしれませんね。